園芸療法の専門職

園芸療法士とは

園芸療法士とは、園芸活動を通じた治療やリハビリテーションの知識と技術を有し、対象者を支援する専門職です。それぞれのニーズや能力に基づき最適なプログラムを作成し、対象者が園芸を通じて植物との関わり持ち、心身の健康を維持・向上することを目指します。植物の育成や管理に関する知識だけでなく、心理学やコミュニケーションスキルなどの基礎知識が求められます。園芸療法にはストレスの軽減や心身のリラックス、コミュニケーションスキルの向上、自己肯定感の向上といった効果が見込めるため、高齢者だけでなく発達障害や心理的なトラウマを抱える人々の支援に携わることも可能です。介護施設や病院、学校、コミュニティセンターなど幅広い現場で活躍しています。

園芸療法士になるには

園芸療法士になるために、まずは園芸療法に関わる知識を学ばなければなりません。心理学や社会福祉、農学などの単位を取得することが望ましいでしょう。次に、実務経験も必要になります。介護施設や病院、学校などでの活動を通じて現場での経験を得ましょう。インターンやボランティア活動の経験でも構いません。実務経験を通じて、対象者との関わり方や適切なアプローチの方法を学べます。
園芸療法士の資格を取得した後についても、常に学び続ける姿勢が求められます。園芸療法は歴史の浅い分野なので、これから新しい研究結果や技術が発表されていくことが予想されます。最新の情報を集めて、自身の知識とスキルを向上させましょう。学会や研究会への参加、セミナーや研修の受講などを通じて自己研磨に励んでください。

資格を取得しよう

園芸療法士になるためには資格を取得しなければなりません。園芸療法士の受験資格や認定プログラムを確認しておきましょう。なお、プログラムにおいては実技試験やテストの実施などが行われます。加えて、心理的な側面に関連していることから心理療法士の資格を持っていると現場で役立ちます。転職をする際などにも有利に働くでしょう。
その他の資格については、必須というわけではありません。ただし、業務に関連する資格を複数持っているとあらゆる場面で自身の助けになります。また、活動領域によっては別の資格を求められる可能性もあります。重要なのは、自身が活躍したいと考えている地域や現場の特性を理解した上で、必要な資格を判断することです。