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注目を集めている「園芸療法」について知る!

園芸療法を行う際のポイント

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効果的に行うために押さえておきたいポイント

効果的に行うために押さえておきたいポイント

園芸療法を効果的に行うために

ここでは園芸療法を効果的に行うためのポイントを紹介します。園芸療法士として働く際の参考にしてください。

季節に合わせる

植物を育てる際、最も重要になるのが季節です。季節に合わせた最適なプランを練ることによって、対象者に与える癒しの効果はさらに高まります。育てた草花の知識が身につけば、季節ごとのコミュニケーションも活発になるでしょう。また、過去の記憶を思い出すきっかけにもなります。開花時期や収穫時期から逆算して、季節ごとに楽しく園芸活動に取り組めるような計画を立てましょう。

作業をする環境の整備

車椅子や杖歩行の人が対象の場合は、座ったままでも作業ができるように工夫しましょう。台の上にプランターを置いて作業をしてもらうことになりますが、具体的には対象者の脇よりも5cmほど低い位置に、プランターの土の表面がくるように配置します。あらかじめ基準に合った作業台を用意することができれば負担は最小限で済みます。

適切な役割分担

園芸療法は様々な作業を共同で行いながら進めていきます。活動計画を立てる際は、それぞれの状態に合わせて役割分担をしなければなりません。例えば、園芸療法における作業の1つに水やりがあります。この作業を、社交性はあるものの施設内で他の利用者との交流が少ない人に任せるとします。各部屋の近くにある植物の水やりを担当してもらうことで自身の役割を見出し、その部屋を出入りする利用者との交流も生まれるでしょう。このように、それぞれの身体的状況や社会的状況を理解した上で、最適な作業を割り振ることが園芸療法士には求められます。

体調管理の徹底

健康的に取り組むためには、体調管理を徹底しなければなりません。高齢者は身体の状態が変化しやすいので注意深く観察しましょう。園芸療法を実施する前には必ずバイタルチェックを行います。体調が優れないようであれば、無理せず部屋で休んでもらうなどの対応が必要です。また、安全面だけでなく、園芸療法を取り入れたことによる影響を把握するためにもバイタルチェックは必須です。気温が高い日の作業は危険度が高いので、熱中症対策が求められます。

あくまで人が主役

園芸療法には植物を用います。しかし、主役は植物ではなく、あくまでそれを育てる人です。植物を上手く育てて収穫することが目的ではありません。植物を育てる体験を通じて、治療や回復につなげることが主な目的です。園芸療法の対象者は、植物を上手に育てることに対して前向きに取り組んでくれます。しかし、園芸療法士として目を向けなければならないのは、植物ではなくそれを育てる人であることを忘れないようにしましょう。

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